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錯誤の数数に星の輝きを見つけるためのサイエンスフィクション
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「わたしは毎日変わっていく。でも本当のわたしはずっと変わらない」

数月前、妙に耳についたオリンパスのテレビコマーシャルがあった。マイケル・ウッドフォード解任騒動の前だったはずだ。

そこで、というのもみょうだが、変化(temporary)と不変(permanent)のエクササイズ。不変から行こう。

(P) 動かざること山の如くというが
(T) 火山がいつ活動し始めるかを正確に予測することは難しい。
(P) 変わらぬ味と香りを長年守り続けている食品がある。
(T) が、日々の営みに目を向ければ、気温や湿度に応じて細かく材料の配分を調整しているようだ。
(P) 泳ぎ上手は水に乗り、波しぶきを上げない。
(T) だが水面下では優美にであれ、手足を的確に動かしているはずだ。
(P) 静は
(T) 動から生まれる。他方、不得手は筋肉をこわばらせ、虚しく水面を叩く。切り離されたトカゲのしっぽはまた生えてくる。
(P) 生えたしっぽを見て変わらないと捉えるか、
(T) 生えるという生理を奇異と感じるか。体重は案外と変化するもの。
(P) しかしダイエットにいそしむものは、がんばってもがんばっても減らないと語る。

エクササイズは不変(P)に始まり不変に終わった。それはそうだ、動きながら終わるのは落ち着きが悪い。
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使う人はしょっちゅう使うが、使わない人は決して使わないというところに、ひとつの大きな特徴があるものにはどんなものがあるだろうか。
しょっちゅう使うもの」(2012/04/10)では、使う人はしょっちゅう使うという句が習慣を含意している点にまず注目した。

整髪料を使う者は毎日のように使うが、使わない人は使わない。大阪に住む者は大阪弁をしょっちゅう使うが、北海道の人は使わない。

さらに、そうした習慣が形づくられる経緯に恣意の関与する度合が高ければ高いほど、

この○○○は、使う人はしょっちゅう使うが、使わない人は決して使わないというところに、ひとつの大きな特徴がある。

という文の○○○にしっくりと収まるのではないかという示唆を得た。大阪に生まれた者が大阪弁を使うようになるのは自然の成行である。そこに大阪弁を使うか使うまいかという選択は存在しない。そのように恣意の関与度が低いものは、○○○に置いた場合の収まり具合が悪い。

言い換えれば、あらかじめ使用することが決まっているものについて、使う人はしょっちゅう使うが、使わない人は決して使わないという使用に関する命題をその特徴に挙げるべきではない。
また、自然の成行というものは、使わない人は決して使わないという句の、決してという明確な意思を表す語とはわけてもそぐわない。
Srpska Listaという政党が選挙に向けたポスターの顔としたのは、党首の立ち姿でもスローガンでもなかった。道路沿いの看板に、数字の5とともに映し出されたのは女性の胸である。二つのふくらみは、宝石をちりばめた首飾りや、ペールブルーのレースブラを脇役に追いやり、中央でその存在を示している。

投票用紙のリストにおいて、この政党は5番目に名を掲げている。そして、日本でのDカップに相当するブラのサイズがかの地では5であるとのことである。Dカップの胸の力を借りて数字の5を有権者に印象づけようとする広告戦略を荒唐無稽とも言い切れない面がある。だが、その戦略の拠り所の合理性を、ましてやセンスの有無をここで議論したいわけではない。

胸のふくらみに目を奪われた何人かのドライバーが事故に見舞われた。目を引かなければ意味がないが引きすぎてもいけないというのか。ブラは交通広告の存立を問い直す機会をもたらした。
鈴木大拙はいわずと知れた「禅」についての研究の大家だが、誤植により「褌」の研究家とされてしまった。高橋輝次編著『誤植読本』(東京書籍・2000)では、上記を筆頭に数多の誤植の例が披露されている。

手書きの原稿が主流であった時分には、「鼻をならし」たつもりが「鼻をたらし」てしまったり、現美容学生であるはずが理美容学生になってしまったりということはザラであった模様である。

著者の筆跡の癖が誤植の誘因となる場合もあれば、校正者の常識が著者の意図とは別の意味を招いてしまう場合もある。次の例などは、その双方が相乗的に作用したものと推測される。

モスクに付随する塔をミナレットと呼ぶが、それは灯台に由来するという説もあり、語源をたどれば「光の塔」を意味することから、日本語としては「光塔」と訳されることがある。だが校正者はより一般的な語である「尖塔」に書き換えてしまった。意味が通らないわけではないが、建築のエキスパートたる著者には受容れ難かった。

記憶とはおかしなもので、本書を読み終えたとき、さて過日の私の誘いに知人の目は光ったのであったか、尖ったのであったか思い出せなくなってしまった。興味を示すのと、困惑するのとでは隔たりがある。たぶん興味を示したはずだが、情報を都合よく歪めるのが人の習性であるから当てにできない。
一見、どこにでもある洗濯表示だった。「綿100パーセント。最高液温40度で洗濯機を使用。裏返して、同じ色物と一緒に洗ってください。非塩素系漂白剤を使用してください。タンブル乾燥機を中温に設定。アイロンは中高温に設定」等等。

一一読むには気力を要する。と、細細とした文字の羅列のあとに、すこし見やすい大きめのメッセージが続いていた。

「なんなら……細君に渡してしまえ(彼女の仕事だから)」

ボーイフレンドの新しいジーンズの裏にこのラベルを見つけて打ちのめされました。とエマが写真とともにツイートしたことで、
「黒い服といっしょに熱湯で洗ってやるわ。数回で完全に見えなくなるでしょう」
「低級なユーモアさ。目くじらを立てることはない」
「この騒動は広告費をかけない広告になった。ラベルは期待以上の働きをしたね」
「うちでは夫が洗濯係だけど、この囁きに感化されるとは思わない」
「差別と、置かれた状況を笑い飛ばすジョークは大きく異なる。笑い飛ばそうよ」と、いくらかの論議を呼び込んだ。

「ママにお願いしましょうね」と針を取り上げられたり、「あっち行ってて」と台所で威嚇されたりする声がこだまするのは、家事に不得手な著者のやっかみないし僻みのゆえだろう。いずれにせよ、「女子供」という言葉が含意するある種の観念に立脚した俗なジョークである点は確からしい。ジーンズメーカーが気づかれにくい場所に仕掛けた西部劇――強い男ね惚れちゃうわ――のパロディという解釈は好意的に過ぎるだろうか。
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